みみの会社のブログ_JINO

耳に関するヒト・モノ・コトについてご紹介するブログです。

聞こえの課題周りのエンターテイメント 映画編

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お家で過ごすときのお供

 

ここ一週間で一気に件のウイルス情勢が変化してきましたね。

突然お子さんを一日中お家で見なくてはならなくなってしまった方、

開催・参加予定のイベントが流れてしまった方、

などそれぞれ皆さん大変でいらっしゃるかと思います。

 

5月位には大変だったね。とみんなが笑い合える状況が迎えられると良いのですが・・

現状は漠然と不安を抱えながら、なるべくお家の中で過ごす方が多いかと思います。

 

お仕事に行かねばならない方々(私もですが)は

食べて寝て、基礎体力を維持していただきたいなと思います。

 

というわけで、お家時間が増える方へ、

せっかくなのでブログで耳の聞こえについて知っていただける、

または少し身近に感じてもらえるかなと思う映画をご紹介したいと思います。

 

 

【お出かけが難しい方が多いと思うのでAmazonで見られるものから2選!】

ワンダーストラック

wonderstruck-movie.jp

1927年と1977年の時を交差するNYが舞台の物語です。

今作、二人の子供の主人公がいて、女の子の主人公ローズは

聴覚障害を持つ少女、男の子の方は後天的に聞こえにくくなるという設定です。

実際に演じている女優さんも補聴器を使っている方で、

他にも話題になったホラー映画

クワイエットプレイス (続編が出て個人的にはびっくりしたのですが)

にも出演しています。

 

作中、ローズの視点で描かれる時間の演出で、

実際に音が聞こえにくい・聞き取りにくい方の目線で進行します。

最終的に個人的にはほっこりした映画でしたが、

聞こえにくい・聞き取りにくい方の世界の見え方・感じ方を

少しだけでも体感できるかなと思います。

 

君の手がささやいている

www.tv-asahi.co.jp

この映画、もう23年も前になるんですね!

初めてこの作品に出合ったのは原作の漫画

kc.kodansha.co.jp

を読んだことでした。

 

ちょうど「愛していると言ってくれ

www.tbs.co.jp

という作品で、豊川悦司さん演じる画家と常盤貴子さんが演じる女優志望の女性の

恋愛ドラマが流行って、手話教室に通う人が増えた!

なんていうニュースを目にすることが多かったころ、

この原作の漫画を読み、言い辛いと思ってしまうことを

勝手に思い込みで口にしないのではなく、相手に確認することの大切さや

良心とおせっかいの違いを勉強させてもらったと勝手に思っています。

 

この作品の主人公は手話が母語

聴覚障害を持たない男性と出会い恋愛し結婚し子育てに翻弄、

という全五章の構成です。

 

原作は女性向けの雑誌に掲載されていた作品なので、

あま~い!と言ってしまう(古いですかね・・)かわいらしいシーンも多いですが、

主人公たちが社会においてぶつかる壁に真摯に向き合う姿から学ぶことが多く、

原作漫画・TVドラマ・映画共にお勧めです。

 

ネットで見られないお勧め作品も一応ご紹介。

あの夏、一番静かな海

これもだいぶ前(29年前!!)の映画ですが、

北野武監督の作品の中でも個人的に好きな作品の1つです。

納得のいくストーリーではないのですが、

この作品でいいなと思うのが主人公の周囲の人間の対応です。

わからないことに対して怖さを感じ、距離を置いてしまったり

冷たくしてしまったりすることは誰にでもある感情ですが、

それを自分の中で消化しながら主人公との関係が変化する様子が、

自分を客観的に見させてくれます。

 

ネットで見られない&DVDもないのでJINOで上映を計画している2作品もご紹介

(おこもり消費の趣旨と離れますがHPだけでも見ていただけたらと思ってご紹介します)

ヴァンサンへの手紙

www.uplink.co.jp

2018年に日本で公開されたフランスのドキュメンタリー映画です。

コミュニケーションの手段の選択肢に

手話を選ぶことが許されなかった時代を経て、

現代のフランス国内、ヨーロッパでの状況を垣間見ることが出来ます。

登場する人物の人生を一部だけ見せてもらえることで、

自分が彼らだったらどうするか?と真剣に思うとき、

障害という言葉は本当に不要だなと感じます。

聞こえる人が多数の社会で、生きる上での壁はあっても

「障害」は人にあるものではなく社会にあるものである、

という定義を改めて周知していきたくなる映画です。

 

色とりどりの親子

longride.jp

この映画は2018年に日本で公開されたのですが映画館に行けたのは2019年でした。

先ほどの映画と同じくドキュメンタリーで、

原作に聴覚障害をもつメンバーがいる家族のストーリーが紹介されていますが、

映画編には出てきませんでした。

 

それでも紹介するのは、この映画を見終わった後、

自分の心が動きすぎてしばらく立ち上がれなかったという経験から、

多くの人に一度見てみてほしいな、と思ってです。

 

この映画でスポットが当たるのは個人ではなく親子・家族。

様々な「違い」をもった子供を親が、家族が受け容れ愛していく、

その過程と葛藤が容赦なく、でもこれ以上なく真摯に描かれています。

 

この2つの作品は社会が落ち着いたら、

JINOの店舗で上映会をしたいと思っていますのでまたご案内させてください!

 

以上、聞こえの課題を身近に、

ちょこっとでも自分ごとにしてもらえるかな、と思う映画のご紹介でした!

追って、お勧めの本もブログで紹介できたらと思います!

お家籠りにお役立ていただけたら嬉しいです。

 

こんな作品もお勧めだよ!というコメントもお待ちしております♪

お読みいただきありがとうございました!

 

JINO GOJI