みみの会社のブログ_JINO

耳に関するヒト・モノ・コトについてご紹介するブログです。

副大統領になるカマラ・ハリスさんと、11月10日のGoogle Doodle(津田梅子さん)について思うこと

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この記事は 未来の子どもにのこしたい選択肢の可能性について書いています。

<性別と役割>

気づけば11月・・・

時間が経つのが早すぎて恐ろしくさえあります。

寒くなってきましたが、皆様体調お変わりなくお過ごしでしょうか。

 

4年に1度のアメリカの大統領選挙も、

当人以外の方の納得の上で先に進んでいる様子。

 

わたしは個人的に、大統領候補のお二人のケンカのような言い合いに

辟易したので、正直もうどっちでも…というお腹いっぱい感があったのですが

(他人事でアメリカ国民の皆さんには申し訳ないですが)

興味があったのは、リベラルが勝利すれば

女性初の副大統領に就任することになるカマラ・ハリスさんでした。

 

彼女の演説に感動された方も、

批判されている方も多くいましたが

皆様にとってはどんな風に感じる演説でしたか。

 

BBC放送の字幕付きの演説映像はこちらから

www.bbc.com

 

ニュースなどではこちら↓の文章が良く採用されていたので

この部分は多くの方が目にされているかと思います。

 

演説の終盤、自分の母親についてのメッセージを述べたあと

『ジョー(次期大統領)はバリアを打ち砕くことができました。

女性を副大統領候補に選んだのです。

私が初の女性副大統領になるかもしれませんが、最後ではありません。

すべての幼い女の子たち、今夜この場面を見て、わかったはずです。

この国は可能性に満ちた国であると。

私たちの国の子どもたちへ、私たちの国ははっきりとしたメッセージを送りました。』

という発信をしました。

 

4年前、ヒラリー・クリントンさんが大統領選挙で敗戦した時に

「厚いガラスの天井は自分に続く誰かが砕く」という

敗北宣言のメッセージを残して、4年。

大統領ではありませんが、同様の要職に就任したハリスさんの

熱いメッセージに、私は個人的にとても感動しました。

 

もちろん、政治の世界なので、色々な計画もあったことでしょう。

肌の色を逆手にとって、Black Live Matterの問題に対しての

答えを見せよう!という意図があるかもしれませんし

Metooの流れに対しても乗っておこう、ということも考えているかもしれません。

 

それでもどんな背景であれ、新しい役割の可能性が、

アメリカという大国の政治の中枢まで進んだことは歓迎したい、

と素直に思います。

 

欧州の北のエリアでは女性の政界進出は進んでいて

多くの国で政治の仕事に対しては性別による

役割分担に意味が無くなっています。

残念ながら日本ではいまだに男性が数で圧倒的多数ですが。

 

それが良い・悪い という2項対立の議論ではなく

性別という役割分担についての価値観が変わってきていることを

受け容れてもいいのに、という議論をしていきたいといつも思います。

性別の区別は、私のライフワークである、

「障害」という言葉が生む差別にも繋がる側面を持つためです。

 

<津田梅子さんごめんなさい>

ところで今日、2020年11月10日のGoogleのDoodleを確認されましたか?

g.co

 

2024年、お札の顔になることで

改めて近年脚光を浴びていらっしゃる津田さん。

 

津田塾大学創立者であり、

6歳(!)で海外留学に渡るという経験をされ

生涯を女性の教育・地位の向上を目指して活動された方。

 

140年前に、「女性は教養がない方が良い」

「早く結婚して子供を産むべし」的な思想に

嫌気がさしていたという逸話。

 

今もまだそのまんまです、無力でスイマセン。。と

当時必死に改善しようとしてくれていた先輩方に

しょっちゅう謝りたくなる日々です。

 

きっと、世界の状況は草葉の陰から

喜んで下さっているに違いない。

そして日本も続けばいいのに、と思っていらっしゃるのでは。。なんて思います。

 

<区別と差別>

未だに履歴書には男女を書く欄がありますし

「男のくせに」「女のくせに」という類の言葉も

「男らしく」「女らしく」なんて台詞も日常に溢れています。

 

性が異なれば身体の機能は異なりますから、違いはあります。

違いは「差」ではなく、ただ違うだけ。

障害も同じだと思っています。

 

人間は動物なので、動物としての本能が

自分と違うもの、を異質なものとして

己の身を守るために排除する傾向を持つことは理解しています。

 

それでも、社会的な動物である以上

他者と関わらずに生きていくのは難しいのだから

相手を見るときに「その人の役割」ではなく

「その人」を見ることが出来ないものかな~と思っています。

 

科学者のアインシュタインの言葉と言って残されているものに

「常識は18歳までに身につけた偏見のコレクション」

というものがあります。

tabi-labo.com

 

脳が柔軟な時についてしまった偏見を

脳が硬くなった大人が無くしていくのは

解っていても難しいという事をすごく解りやすく表現していて、

私も意識して気を付けようと思っている言葉です。

 

私自身、両親やその両親、

成長の過程で様々な人の思想と触れてきて、

様々な偏見のコレクションを持っています。

 

「偏見がない」と思ったことはないですし

海外旅行に行けばついつい「フランス人は冷たい」とか

「イタリア人は女性に優しい」といったステレオタイプの発言をしがちです。

 

それでもその自分の偏見のコレクションを

なるべく外して人と対峙できる自分でありたい、と思っています。

そして未来を生きていく子ども達にもそうであって欲しいと願っています。

 

大人が変わるのは難しいから、過度の期待はせず。。。

でも今日のような日(津田梅子さんが話題にあがった日)には

メッセージとして発信しておきたいと思いブログにのこしてみました。

 

聴覚障害があるから、これが出来ない、とか

あれは難しいからしない、ではなく

「自分」が何をしたいのか。挑戦してみたいのか

という目線で物事を選択してける子どもが増えて欲しい。

 

偏見のコレクションで満ち溢れた大人である私たちに出来る事は

その子どもの「選択肢を選択できる」可能性を潰さないこと

可能性を拡げておくこと、だと思っています。

 

JINOが会社として、どこまで挑戦できるかも、

あと何年自分の命が残されているかも分かりませんが

生きている間に、補聴器や人工内耳を日常使用する方や、

手話が母語だったりする方が、政治家として

一国を率いるようになる場面に立ち会えたら嬉しいな・・・

 

そんな日も遠くないはず。

そんな未来の夢を見てみています。

 

今回もお読みいただきありがとうございました。

ご意見ご感想などもお待ちしております!

JINO GOJI